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今さら聞けない⁉ 忠臣蔵

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 遡ること300年と少し。元禄15年12月15日未明、平成の世にも語り継がれることになるあの討入り事件がすみだにて起こりました。そこで本紙ではこの事件のエキスパートである、すみだ郷土文化資料館専門員の福澤氏にインタビューをしました。今さら聞けない『忠臣蔵』のあれこれをお届けします。

すみだ郷土文化資料館 専門員 福澤 徹三
4名在籍するすみだ郷土文化資料館専門員の中で、江戸時代を担当。→
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インタビューone 『忠臣蔵』って実話なのでしょうか?

『忠臣蔵』は、赤穂事件を題材にした物語です。元禄14年(1701)3月14日江戸城本丸松の廊下で、播磨国赤穂藩三代藩主である浅野内匠頭長矩が高家旗本の吉良上野介義央に刀を抜いて斬りかかり、短慮を咎められ即日切腹。赤穂藩は取り潰しとなり、浪人となった藩士(四十七士)は翌年12月吉良邸に討入りを決行、義央の首を挙げました。主君の仇を晴らした浪士達には切腹が命ぜられ、一方吉良家では息子の左兵衛が配流となり2年後に病死、御家は断絶しました。これが赤穂事件のあらましです。
センセーショナルに受け止められたこの事件は、歌舞伎や浄瑠璃など文芸の世界で演じられるようになりました。中でも『仮名手本忠臣蔵』(1748)は人気を博し以降の作品に大きく影響します。フィクションが膨らみ、人物像や筋書きが設定されていきました。

インタビューtwo 吉良上野介さんはすみだの人なのでしょうか?

吉良家の江戸屋敷は、もとは江戸城近くの呉服橋にありました。松の廊下での刃傷事件から約半年後、吉良邸は本所松坂町(現在の墨田区両国)に移され、討入りはこの邸が舞台となりました。墨田区では現在も、12月14日に義士祭が、12月第2週の土曜・日曜には元禄市と吉良祭が行われ、吉良家と赤穂藩士の双方を偲んでいます。

インタビューthree 今も昔も人気の理由は?

厳しい身分制度の社会で、江戸の大衆は四十七士にヒーロー像を重ね喝采しました。情勢が異なる現代でも映画などでフォーカスされるのは、人々の心に刻まれる普遍的な要素があるからだと思います。一連のストーリーからは、人間同士の厚い信頼や情がうかがえます。

インタビューfour 『忠臣蔵』をより深く学ぶには?

討入りを決行した四十七士には、それぞれ家族があり生活がありました。身分が違い、境遇もさまざまでした。多くが脱落する中、討入りを決意した藩士達。ある者は親兄弟に妻子を託し、ある者は母の身を案じ手紙をしたためます。江戸という時代の背景とともに、一人ひとりがそこに至った経緯や残された家族の境遇を見つめることによって、より一層興味が深まり、多くのことが学べると思います。
福澤さん、ありがとうございました。『忠臣蔵』はまだまだ奥が深く、知れば知るほど興味深い世界です。もっと学びたくなりました。
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四十七士のひとり武林唯七が兄に出した書状写の一部。
討入りが決定している状況下に出されたもので、両親への孝行を求める内容。 すみだ郷土文化資料館蔵↓
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すみだ郷土文化資料館
墨田区向島2-3-5 ☎︎5619-7034
1612musiumすみだの郷土文化を後世に伝え、歴史・民俗資料などの収集・保存・活用等を通じ、区民の郷土文化に対する理解を深め郷土意識の高揚を図るため、平成10年4月12日に開館
開館時間 9時〜17時 ※入館は16時半まで
休館日 毎週月曜日(祝日に当たるときは翌日)
毎月第4火曜日(館内整理日)
12月29日〜1月2日
観覧料 個人100円、団体(20人以上)80円、中学生以下、身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料
ひきふね図書館で今すぐ学べる⁉︎ 忠臣蔵
ひきふね図書館4階情報サービスコーナーにて、特集展示「忠臣蔵の世界」が、1月18日(水)まで開催されています。忠臣蔵関係の図書やCD、DVDなどに触れる絶好のチャンスです!
【問合せ】 ひきふね図書館 墨田区京島1-36-5 ☎︎5655-2350